2013年04月10日

任期付き、はじめてみる?(入門編)

アカデミックの歩き方(4)〜大学教員・その狭き門

大学教員・その狭き門どーも、空いつかです。
自宅の洗濯機が少し前から調子が悪かったのですが、保証期間内だったので交換。快調になっていい感じになりました。アフターサポート万歳(^^)。

さて、今回はアカデミックの歩き方の4回目、大学教員(助教クラス)についてです。
大学教員(究極的には教授かな?)を目指す研究者にとって、通常その入り口となるのが助教。最近は特任助教やら特別助教やらいろいろありますが、ここでは「助教」のみを考えてみます。

助教は大学教員の入り口に当たると思いますが、ポストを取るのは超難関だと言われます。上位国立大などになると1つの枠に対して100人近くの応募があるようです。それだけの人数が集まるのですから、当然のことながら素晴らしい実績が求められるわけですね。

さらに、助教になるのが厳しいのは、事実上の年齢制限かもしれないのかなーと。ポストの状況により様々ですが、助教の採用枠は35歳あたりが上限ではないでしょうか。従って課程博士で卒業したとして、実績を積めるのは学生の間とせいぜい2回ほどのポスドク期間(任期を3年として)。さらに、大きな成果が得られた時にタイミングよく公募が出れば有利になると思いますが、こればかりはどうしようもないので、運も重要なファクターでしょう。

ソライツは大学教員に全く興味がないので、あまりディープな部分はわかりませんが、周りで助教になった友人などを見ていると、やっぱり経歴も大事なのかなーと思ったり。まあ有名なラボだと大きな仕事に関わる可能性も高くなるので、そういう観点でのキャリアパスも大事なのかなと思います。

大学教員に関しては「大学教員、本気で目指すの?」にもまとめましたが、本気で目指さないとなれない職の上、下手をすると逃げ道がないという覚悟のパスというイメージです…

キャリアパスって本当に難しいですね!

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2013年04月09日

任期付き、はじめてみる?(入門編)

アカデミックの歩き方(3)〜ファースト・ステップ

ファースト・ステップどーも、空いつかです。
春の気候というべきものなのか、ソライツの住んでいる地域ではイマイチすっきりしない天気が続きます。暑いのか寒いのかよくわからない気温で相変わらず体調不良です…

さて、今回も引き続き独断と偏見によるアカデミックの歩き方、3回目をお届けします。
今回は「ファースト・ステップ」ということで、学位取得後のアカデミックポストについて少しまとめてみようと思います。

学位取得後にアカデミックポストに行く場合、よほど特別な理由がない限り、通常はポスドクなどの(非正規に近い)任期付き職に就くことになると思います。ずっと以前なら、最初の数年はポスドクなどはあくまで下積み、その後は大学教員などの道が続いていたようですが、最近はポスドクを選ぶことからしてギャンブル、その後まともな職が続くかどうかの保証などまったくありません。従って、そんな不安定な道は勘弁して欲しいという場合は、アカデミック業界はスッパリあきらめた方がシアワセになれると思います。

ソライツは課程博士ではないので新卒博士のポスト探しの実際について詳しくないのですが、指導教官に相談することも多いのではないかと思います。そこで「あそこの研究室でポスドク探してたよ」という話に乗ってしまう前に、少し考えましょう(もちろん自力で探す時も同じです)。

所詮3年程のポスドクですが、大学教員を考えているのなら慎重に考えた方がいいでしょう。大学教員の入り口である助教に遅くとも35歳までにならないと、大学教員の道は厳しいとも聞くからです(もちろん絶対に無理になるわけではありません)。その年齢は新卒から数えても7年程度、ポスドク2回分しかありません。

ソライツの周りを見た感じだと「大学でポスドク→助教」という経路が多いので、やはり大学ポスドクの方が大学教員に近いのかもしれません。ただ、アカデミック業界はいつ何が起こるかわからないので、あくまで可能性の問題ですが。

最後に付け加えておくと、ソライツの経験的には公的研究機関のポスドクのほうが大学のポスドクよりも待遇は上(年収ベースで100万円程度の差がでることもあります)のようです。大学にこだわらず、研究のプロとして生きてみたい!と言う場合は公的研究機関もおもしろいと思います(ソライツは完全にこっちのルートなので)。

いずれにしても軌道修正はいつでもできます。自分色が決まり切っていないうちにいろいろしてみるのも楽しいかもしれませんね。
…といっても助教になるにはリミットが…(^^;
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2013年04月08日

任期付き、はじめてみる?(入門編)

アカデミックの歩き方(2)〜キャリアパス俯瞰

キャリアパス俯瞰どーも、空いつかです。
花粉症か風邪なのか、鼻の不調が続いています。ソライツは副鼻腔炎もちなので、あまりに鼻が荒れると副鼻腔が痛くなり、肩まで痛くなってしまいます。あぁユウウツ…

さて、今回は前回に引き続き、アカデミックの歩き方の2回目をお送りします。
非優秀研究職ソライツによる(たぶん)6割の平凡な研究職のキャリアパス考察という触れ込みですが、まずは30代後半までのアカデミックキャリアを俯瞰してみたいと思います。

30代後半までということで大学教員の対象は助教クラスにしてあります。もちろん人によっては准教授が視野に入りますが、助教を経由することが多いと思いますので、早い段階で助教になった場合はここでのキャリアパスは「アガリ」です。また、公的研究機関は年齢による差が大学ほどではありませんので、40代になってから狙うのも可能でしょう(たぶん)。言うまでもなく、自由に生きる任期付きは、いつでもだれでもウェルカムなポストです。

通常は学位取得が20代後半なので、30代後半までなら10-12年程度。その間にできれば大学教員か定年制職員のポストにたどり着きたいというリアルな人生ゲームです。おそらく大学教員になるのが最難関です。なおここで言う大学教員は特任助教などは含まず、いわゆる正規職員の助教を指しています。

アカデミックキャリアパスの俯瞰はこのぐらいで、次回からは各キャリアについて見ていきたいと思います。

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2013年04月07日

任期付き、はじめてみる?(入門編)

アカデミックの歩き方

アカデミックの歩き方どーも、空いつかです。
今日は近所で桜まつりというものがありました。天気はよかったのですが、春の嵐の影響ですごい風…。今年のお花見は本当に日程に恵まれませんね…

さて、今回は少しテーマを変えて「アカデミックの歩き方」について考えてみます。
アカデミック業界、厳しいですよね。正直言っておすすめできる仕事ではありませんが、後継者がいないのも困ったものです。その上、「アカデミックに進むということはこういうことなんだよ」というある程度具体的な情報を学生が得にくい、というのは一つの問題ではないかと、ソライツは思います。

Webや誌面などで華々しく紹介されるのは当然ながら成功した例であり、一般的な例ではありません。夢を語るのは大事ですが、情報としてフェアではありません。そこで、ソライツの独断と偏見で、アカデミックの歩き方、すなわちキャリアパス、について考えてみたいと思います。

視点はあくまで非優秀研究職であるソライツであるため、志が高く、寝食よりも研究が好きなまっとうな研究者の方には当てはまらない可能性があります。しかし、世の中(たぶん)6割は平均的な人々。そういう平均的な場合はどんなキャリアパスが考えられるかを、ソライツの経験と伝聞からまとめてみたいと思います。

※当然ですが、この情報はソライツの業界(理系)やその周りの人々の例、伝聞を元にしています。従って話半分で読んで下さい。もちろん、こんな例もあるよ!というコメントは大歓迎です。

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2013年01月16日

任期付き、はじめてみる?(入門編)

増え続ける教員ポストの数!?

大学教員の数についてどーも、空いつかです。
寒いくて縮こまって寝ているせいなのか、何かはよくわかりませんが背中が痛い日々です。夜中に背中が痛くて動けなくて目覚めることもあるという…いやはや年はとりたくないですね(汗)。

さて、今回は戦略的ポジション確保で少し出てきた教員のポストについて少し見てみようと思います。
文部科学省が公開している文部科学統計要覧および学校教員統計調査をもとにして教員数(本務教員)のグラフを作ってみました。

で、これを見ると全体の教員数は年ごとに増えているんですね。それなのになぜ狭き門なのか、という疑問の解は簡単です。グラフの40歳以上と40歳未満の人数を比べると、40歳未満が横ばいなのに対して、40歳以上は増加しているからです。つまり、全体的に高齢化している、と。まあ予想されたとおりの結果です。

続いて35歳未満の人数を見てみると、2001年から2010年で人数は一割減。この人数は本務職員ということなので特任系のポストは含まれていないとしても、やはりポストは減っていると考えられそうです。まあ、少子化なので仕方がないのかもしれませんが…反対に大学院重点化の影響で2007年までは博士課程の卒業生は増えていた(現在は漸減です)ので、現在のようなことが起こっている、ということなのでしょう。

なお、グラフは作成していませんが、年齢構成で見ると、40歳以上が2001年で70.5%だったものが2010年で73.9%に増加しています。このことからも高齢化がうかがえますね。参考までに1977年の調査では40歳以上は52.8%となっていました。

それだけ高齢化が進んでいると、なかなか若手にポストはまわってこないんでしょうね…
ということで、大学教員でも高齢化はセツジツなのでした。

※学校教員統計調査はかなり細かくて、年代だけでなく年齢ごとの人数も調査されています。

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